トラブルシューティング|総合塗料メーカー・大信ペイント|東京・名古屋・大阪・福岡

技術情報TECHNOLOGY

トラブルシューティング

  1. 塗料状態の欠陥

    皮張り、ゲル化、分離、沈降、チキソトロピー化など。

  2. 塗装時の欠陥

    ぶつ、たれ、はけ目、ロール目、ゆず肌、糸引き、へこみ、ピンホール、ブラッシング、ちぢみ、むら、すけ、にじみ、色わかれなど。

  3. 塗膜になってからの欠陥

    軟化、ブロッキング、しみ、チョーキング、ふくれ、はがれ、われ、やせ、変色、退色、つやびけ、さび、かびなど。

※下記はあくまで一例です。参考資料としてご活用ください。

欠陥 現象 原因 予防及び対策
皮張り
  • 貯蔵中、容器内で塗料表面に皮のような薄膜が張っている状態。
  1. 開封後、空気と接触する事で酸化重合反応が起き、樹脂の分子量が増大する為に生じる。
  2. 塗料残量が少なくなり、空気との接触面積が大きくなると起こりやすい。
  1. 使用時、可能な限りシンナーで希釈する。
  2. 保存したい塗料を小分けし、サランラップ等で覆い、空気との接触を小さくし、涼しい場所で保管する。
  3. 皮張り防止剤を添加する。
ゲル化
  • 塗料の粘度が上昇し、流動性を失って、ゼリー状になっている状態。
    ※水性塗料に起こりやすい。
  1. 開封後、溶剤の蒸発に伴う増粘。
  2. 樹脂同士の反応。
  3. 樹脂と顔料との反応。
  1. 低粘度、低濃度に希釈させておく。
  2. 異種塗料、硬化剤、不良シンナーを混入させない。
  3. 涼しい場所での保管。
分離、沈降
  • 顔料がビヒクルと分離して、容器の底に沈殿している状態。
  1. 顔料の分散が不十分。
  2. 高温貯蔵。
  3. 塗料と希釈剤との相溶性。
  1. よくかき混ぜてから使用する。
  2. 添加剤を加える。(※塗膜性能に影響するので注意)
  3. 適切な希釈剤を使用する。
ぶつ
  • 塗膜中に異物が混在して、塗膜の平滑性が損なわれている状態。
  1. 塗料に混入したごみ、顔料の凝集物等の固体。
  2. 塗装後に付着した異物。
  3. 被塗面の静電気の帯電。
  1. 塗装前に塗料を濾過する。
  2. 静電気対策を行う。(通電靴、防塵服の着用等)
  3. 周りの空気を帯電させる。(埃の捕集)
たれ
  • 塗料を垂直面や傾斜面に塗装した際、硬化、乾燥までに塗料が下方に流れて、塗膜が局部的に厚くなり、凸部が生じている状態。
  1. 厚塗り。(吐出量が多い)
  2. 乾燥が遅い。(リターダーシンナーの過剰投与)
  3. 希釈過多。(適正な粘度に希釈されていない)
  1. できる限り薄く、均一に塗る。
  2. 適正なシンナーを使用し、厚塗りを避ける。
  3. 適正な希釈量で希釈する。
  4. 添加剤(チキソトロピー)を付与する。
はけ目
(ロール目)
  • 刷毛塗りを行った際、塗膜に刷毛のあとが残っている状態。
    ※レベリングが悪いことを表す。
  1. 塗料が高粘度。
  2. 塗料の乾燥が速すぎる。
  3. 被塗面の温度が高い。
  1. 溶剤で希釈し、粘度を下げる。
  2. 蒸発速度の遅い溶剤を使用する。
  3. 目の細かい刷毛を使用し、厚塗りをする。
糸引き
  • スプレー塗装時、塗料が糸を引くように噴霧されている状態。
  1. 塗料が高粘度。(粘度が不適正)
  2. スプレー圧不足。
  1. 塗料を適正粘度に希釈させる。
  2. 塗料の吐出量を少なくし、スプレー圧(吹付圧力)を増加させる。
へこみ
はじき
  • 塗膜が押しのけられたように凹部が生じている状態。
  1. 被塗面に油等の不純物が存在している。
  2. 指触乾燥前の塗面に、相溶しない異物が付着し、その影響で塗料がはじかれる。
  1. 被塗物の脱脂を十分に行う。
  2. 圧縮空気中に不純物(水/油等)が入らないように整備する。
  3. 塗装ブース内の防塵対策。
ピンホール
あわ
  • 素地に貫通する小穴が生じている状態。
  • 塗装面、塗膜内部に泡が残っている状態。
  1. 素地、及び下地に空気が吹き出す小穴がある。
  2. 厚塗り。
  3. 被塗面の温度が高過ぎる。
  1. 多孔質素地にはシーラー、プライマーを予め塗装する。
    ※木材には目止め剤をすり込んでおく。
  2. 不必要な厚塗りを避ける。
  3. 加熱は徐々に昇温させ、溶剤の急激な蒸発を避ける。
かぶり
ブラッシング
  • 霞がかったように白くぼけて、艶がなくなっている状態。
    ※速乾性塗料で多く見られる結露現象。
  1. 溶剤で塗装面が冷やされ(気化熱が奪われ)、水滴が塗装面に付着、塗膜中に取り込まれる。
  1. リターダーシンナーを添加する。
  2. 塗装箇所を局部的に暖め、結露を防ぐ。
しわ
ちぢみ
  • 塗膜が膨潤し、波状の凸凹が生じている状態。
  1. 厚塗り。
  2. 硬化が不十分な状態での重ね塗り。
  3. ガス炉の使用。(メラミン樹脂系焼付塗料使用時)
  1. 厚塗りを避ける。
  2. 適切な塗装間隔で塗装する。
  3. 酸性ガス発生の少ない熱源の採用。
つやびけ
  • 塗装後、短時間で塗装時の光沢が損なわれている状態。
  1. 溶解力のないシンナーを使用した場合。
  2. 塗料の吸い込みが大きい素地や、下塗りに塗った場合。
  3. 乾燥が不十分な状態で、コンパウンド磨きを行った場合。
  4. 2液反応型の塗料で、可使時間を過ぎたものを使用した場合。
  1. 塗装仕様書を守る。
  2. 適切なシーラーやプライマーを塗装後、上塗りをする。
  3. コンパウンド磨きは、完全塗装後に行う。
浮き
  • 顔料同士の分布が、上層と下層とで不均等になり、部分的に色が違うところができたり、膜厚方向で色調が異なっている状態。
    ※グレー、ブルー、グリーンで起こりやすい。
  1. 被塗面の温度が低すぎる。
  2. 厚塗り。(吐出量が多い)
  3. 希釈過多。(適正な粘度に希釈されていない)
  1. 被塗物を周囲の温度まで上昇後、塗装する。
  2. 適正なシンナーを使用し、厚塗りを避ける。
  3. 塗装条件を調整する。
     (スプレー圧、ガンの送り速度、ガン先とのクリアランス調整等)
軟化
ブロッキング
  • 一度乾燥、硬化した塗装面がある時間を経た後、再び粘着性が出た状態。
  • 塗装乾燥後の積み重ねで塗膜がくっついた状態。
  1. 硬化の早い表面層へ、内部層の油が拡散。塗膜を膨潤、軟化させた為。
  2. 木材に含まれるヤニやアク成分によって硬化反応が阻害され、未硬化部分が残り粘着。
  3. アルカリ性の強い下地(コンクリートやプラスター)に、油性塗料やポリエステル樹脂塗料を塗った場合。
  1. 下塗りを十分に乾燥させる。
  2. 適正シーラーを塗装する。(ヤニ止めシーラー、コンクリート用シーラー等)
  3. アルカリで分解されない、エポキシやアクリル樹脂塗料を使用する。
しみ
  • 塗膜表面に研磨しても消すことができない、汚れが発生した状態。
  1. 鳥糞や樹液、花粉などが付着し、水可溶成分が塗膜中に浸透。
  2. 酸性雨で塗膜がエッチングされる際、付着物と塗膜成分とが反応し、変色する。
  1. 塗膜を完全に乾燥硬化させ、水滴など異物を残したまま、長時間放置しないようにする。
白亜化
(チョーキング)
  • 塗膜中の樹脂成分が、光、熱、風雨などにより劣化し、顔料が表面に露出し、光沢がなくなった状態。
    (塗膜表面を手で擦ると白くなる)
  1. 塗膜を形成する樹脂成分の劣化。
  1. 紫外線吸収剤、酸化防止剤の添加。
  2. 表層を剥がし、再塗装。
    ※白亜化自体は避けられない現象。
ふくれ
  • 塗膜の一部が素材、下地から浮き上がり、その内部に液体、気体を含んで膨れている状態。
  1. 金属の腐食。
  2. 付着不良。
  3. 急速加熱。
  1. 素地調整を入念に行う。
  2. 2液型で耐水性、耐湿性の高い塗料を使用する。
  3. 塗装後の初回昇温は、段階的に行う。(耐熱塗料)
はがれ
  • 塗膜が付着力を失って、下地から部分的に剥がれた状態。※どの部分から剥がれているのかが重要。
  1. ケレン不足。
  2. 上塗りと下塗り塗料とが不適合。
  3. 軽金属の上にフタル酸エナメルを塗装した場合。
  1. 素地調整を入念に行う。
  2. 素材に応じた塗料を選択する。
    ※特に素材の表面が硬い場合は注意が必要。
  3. ウォッシュプライマーなどを施す。
われ
  • 塗面に不規則な線を引いたような割れ目ができた状態。
  1. 塗膜が引っ張られ、抗張力を超えた場合。
  1. 下塗りが十分に乾燥しない内に上塗りをしない。
  2. 過度に含水率の高い木材や、コンクリートへの塗装は避ける。
  3. 指定量以上の硬化剤を添加しない。(2液型塗料)
変退色
  • 初期塗膜と比べて、明度、色相、彩度が変化し、色違いが起きている状態。
  1. 紫外線、熱、水分、酸性雨などによって塗料成分が化学変化し、可視光の吸収波長や吸光度が変化して起きる。
  1. 耐候性の良い塗料を使用する。
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