耐熱塗料(テルパス)
耐熱塗料とは、素材の保護・美観といった通常の塗料の性能に加え、熱による素材の酸化劣化を防ぐ目的で塗装される塗料です。
調理器具、ストーブ、車両のマフラーをはじめ、煙突や焼却炉、集塵機といった、熱が加わる色々なものに塗装されます。
この記事では耐熱塗料を使用する上での注意点と、大信ペイントの耐熱塗料「テルパス」の強みを紹介します。
環境
ノンクロム対応が可能
美観
数色でのご提案が可能
コスト
少ない塗布量でも高耐久
耐熱塗料ご使用時のポイント
耐熱塗料をご使用頂く際は、以下の3点にご注意頂きたいです。
被塗物の温度を確認する。
耐熱塗料を使用する上でまず重要なのは、被塗物の温度を正確に把握することです。
被塗物の温度に合った塗料を塗装しなければ、塗膜が剥離したり、本来の塗膜性能が発揮できません。
目安として、「被塗物の温度+100℃」の塗料を選定頂くことをおすすめします。
素材の確認と適切な素地調整
次に重要なのが塗装する素材の状態です。
表面が油などで汚れていたり、古い塗料や錆が残った状態では塗料がしっかりと食いつかず、剥離してしまいます。
1種ケレンが難しい場合でも、古い塗膜や錆は完全に取り除いてください。
また、素材の耐熱温度にも注意が必要です。
例えば、メッキ処理された素材は耐熱温度がそれほど高くないので、高温の耐熱塗料を塗装しても、メッキ層から塗膜が剥離する場合があります。
適切な膜厚と初期加熱
耐熱塗料は常温乾燥では完全硬化しません。
熱を加えることで塗膜を完全硬化させるのですが、この時、塗料を厚く塗り過ぎてしまうと、塗膜中の残留溶剤や反応ガスが抜けるのに時間が掛かり「フクレ」が発生します。
また、急加熱による硬化も同様に、反応ガス等が一気に抜けようとする為「フクレ」が発生します。
厚塗り(過剰膜厚)を避け、段階的な昇温をおすすめします。
※昇温速度は200℃/1時間を推奨します。
耐熱塗料「テルパス」の強み
耐熱塗料をご使用頂く上での重要なポイントとなる膜厚。
耐熱塗料の場合は、厚膜で塗装すると「フクレ」のリスクがあります。
薄塗りでも性能が担保できれば… この願いを叶えるのが「テルパス」です。
通常、耐熱塗料は下塗り2回・上塗り2回の仕様 (膜厚70~80μm) が一般的ですが、テルパスは下塗り1回・上塗り1回の仕様(膜厚35~40μm)を標準としており、 薄膜であっても、高い防錆性と耐候性を有しています。
また、塗装回数が減ることで作業時間が大幅に短縮され、塗料の使用量も抑えることができるので、トータルコストパフォーマンスにも優れます。
それから、素材適性も「テルパス」の強みです。
通常、ステンレスの塗装には専用の塗料を使用しますが、「テルパス」は標準品で鉄とステンレスの両方に塗装することができます。
鉄とステンレスが組み合わさった配管部材などへの塗装の場合、「テルパス」をお使い頂ければマスキングや塗料変更の手間が省け、在庫低減にもつなげることができるのです。
テルパス塗装工程
屋内仕様
上塗り1回 |
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RSシリーズ |
Sシリーズ |
Bシリーズ |
Cシリーズ |
屋外仕様
下塗り1回 |
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PSシリーズ |
PNB |
上塗り1回 |
---|
RSシリーズ |
Sシリーズ |
Bシリーズ |
Cシリーズ |
長期曝露仕様
下塗り1回 |
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PZシリーズ |
下塗り2回 |
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PZシリーズ |
曝露(6ヶ月以内) |
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上塗り1回 |
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RSシリーズ |
Sシリーズ |
Bシリーズ |
Cシリーズ |
上塗り
屋内から屋外プラントまで、幅広くお使い頂けます。
品名 | 耐熱温度 | 色 (艶消し) |
荷姿 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
200℃ | 300℃ | 400℃ | 500℃ | 600℃ | 700℃ | |||
RSシリーズ | RS-200 | RS-300 | RS-400 | RS-500 | RS-600 | - | 高輝度シルバー | 16kg・4kg・800g |
Sシリーズ | S-200 | S-300 | S-400 | S-500 | S-600 | S-700 | シルバー | 16kg・4kg・800g |
Bシリーズ | B-200 | B-300 | B-400 | B-500 | B-600 | - | ブラック | 16kg・4kg・800g |
Cシリーズ | C-200 | C-300 | C-400 | C-500 | C-600 | - | 指定色(つや消し) | 16kg・4kg・800g |
下塗り
屋内から屋外プラントまで、幅広くお使い頂ける「PSシリーズ」、長期曝露、及び常温での防食性が必要になる場合は「PZシリーズ」をお選び頂けます。
また、刷毛、ローラーでの上塗り時には、ブリード(にじみ)を起こしにくい「PNBタイプ」があります。
品名 | 耐熱温度 | 色 (艶消し) |
荷姿 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
200℃ | 300℃ | 400℃ | 500℃ | 600℃ | 700℃ | |||
PSシリーズ | PS-200 | PS-300 | PS-400 | PS-500 | PS-600 | - | 赤錆・グレー | 16kg・4kg・800g |
PZシリーズ | PZ-200 | PZ-300 | PZ-400 | PZ-500 | PZ-600 | - | 赤錆・グレー | 16kg・4kg |
PNBシリーズ | - | - | PNB-400 | PNB-600 | - | 赤錆・グレー | 16.8kgs・4.2kgs |
特殊用途シリーズ
耐熱温度 | ||
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熱間塗装用 | テルパスH200(上塗り/下塗り) | 200℃ |
テルパスH300(上塗り/下塗り) | 300℃ | |
テルパスH600(上塗り/下塗り) | 600℃ | |
煙道内面用 | テルパスTD300グレー | 300℃ |
耐薬品用(焼付硬化型:1液) | テルパスES200ブラック | 200℃ |
テルパスES300ブラック | 300℃ | |
耐薬品用(常温硬化型:2液) | テルパスESD300グレー | 300℃ |
エアゾール | シルバー・ブラック | 最高600℃ |
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